野地木材工業株式会社

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新入りレポ・Part2 第6回「吉野と熊野」

新入りレポ・Part2の第6回です。

同じ紀伊山地を構成する地域でありながら、近いようで遠い、吉野と熊野。
どちらも古くから信仰を集める場所でありながら、林業も盛んに行われてきた地域でもあります。
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「なんで急に吉野?」と思われたかもしれませんが、
大学の研究室時代に、論文の調査やプロジェクトで何度も通っていたのが吉野で、
林業・製材業、そして地域の問題について興味を深めることが出来た場所であり、
吉野とのつながりがあったことが、ゆかりのない紀伊半島の端っこの熊野で働くことを決断できた要素の一つでした。

そもそも卒業論文で林業・製材業を扱おうと思ったきっかけは、大学4年で研究室に入る直前の3月に参加したのじもくツアーで、木が山からおりてきて建築になるまでのストーリーも含めてデザインをしていくという考え方を知り、論文だけでなくその後の個人的な研究テーマの一つになりました。

論文の調査の中で印象的だったのは、かつては吉野川の流れに沿って流通がありましたが、林業が苦しくなってきた今は、各自治体や森林組合が各々に頑張っている状況で、なかなか連携して何かをやるということはないこと、また吉野材として一つのブランドがあるけれども、木が育った場所が吉野なのか、丸太が取引された場所が吉野の市場なのか、はたまた製材や加工がされたのが吉野なのか、実はその定義がきちんとは定まっていないということ。

またプロジェクトの中では、木造の古民家の改修や、木のPRイベントの内装デザインなどに関わらせてもらっていましたが、川下の設計という立場から川上・川中側に入り込んでいくことの難しさを感じていました。一方で、施工、加工、材料を扱う方や市民の方と、直接デザインについて検討をすることの面白さも感じていました。

いざ熊野に就職するということが決まった時に、奈良県庁や吉野の方にお世話になっていたのに、熊野に行くと言ったらどう思うかな…と正直少し申し訳ない気持ちもあったのですが、不安とは裏腹に林業・製材業に関わることをとても喜んでくださって、いつか熊野にも遊びに行くねと言っていただいていたところ、
今回県職員さん主導のもと、のじもくに来ていただけることに。

当日は、まず本社の工場で、加工の様子を見ていただきながら、品質確保のために取り組んでいることなどの説明をさせていただき、その後きのもりに移動して、専務の方から会社の概要や取り組みについてのプレゼンを行いました。それから、会社運営や地域連携などの複数のテーマで事前に質問を用意していただいていたので、それに答えていく形で意見交換を行いました。

左:本社工場の見学の様子 右:きのもりでの意見交換会の様子

左:本社工場の見学の様子 右:きのもりでの意見交換会の様子

私も同行させていただきましたが、常務からの品質管理の話や営業担当からの話など、初めて聞く話や、改めて聞くと実はそうだったんだと発見もたくさんあり、個人的にも学びの多い会になりました。

林業に関する政策は自治体や森林組合ごとに行われることがほとんどですが、和歌山県と奈良県と三重県の県境に位置する熊野の原木市場には3県の木が集まってくるのが日常茶飯事です。

熊野の原木市場

熊野の原木市場

木の産地ももちろん大事ですが、もっと広い範囲で産地を捉えて、それぞれの製材所の得意とする加工の技術も活かしていける形を作れないか…という、私の論文の研究テーマにも通ずる話題もあり、いつか堂々と「吉野材をのじもくで加工しました!」と言える日が来たら嬉しいなと、引き続きこのテーマについて考えていきたいなと改めて思える機会にもなりました。

4月に入社して、早いもので5か月が経ちました。
ブログの更新のペースも不安定ではありますが…次回から新入りレポ・Part2も後半戦に突入です。
引き続き、よろしくお願いいたします。