野地木材工業株式会社

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スタッフブログ

新入りレポ最終回:のじもくを卒業します。

突然ですが、今月末で野地木材を退職させて頂くことになりました。
第12回まで予定していた森田による新入りレポですが、この第6回で完結とさせていただきます。

熊野での1年半の暮らし、野地木材で過ごした時間は本当に楽しく、できることならずっと熊野で暮らし続けたいと願うくらい、居心地のよい場所となりました。
その一方で、また新しい世界を知りたいという気持ちも捨てきれず、退職を決意しました。

新入りレポ最終回のこの記事で、熊野暮らしを振り返り、楽しかった思い出をつづりたいと思います。

野地木材では、原板の仕分け、フローリングや羽目板など加工板の製造、造作材の製造、原木市場への仕入れなど、いろんなお仕事を経験させて頂きました。

原料である丸太の仕入れ、製材、乾燥、加工、検品、仕上げ、、、。
木のモノづくりは本当に奥深く、好奇心が尽きることはありませんでした。

ひとつとして同じ丸太はなく、同じ製品は取れない。各工程に細かい仕分け作業があって、地味だけどそれがとても大事だと思いました。

ひとつとして同じ丸太も、同じ板も取れない。各工程に細かい仕分け作業があって、地味だけどそれがとても大事だと思いました。

とくに、新入りレポ第3回でも書かせて頂きましたが、製材が一番面白く、ワクワクする工程でした。
野地木材に入社するまで林業や原木市場で働いていた私にとって、丸太の製材は、それまで触れてきた木や丸太の中身を知ることであり、点と点の知識や経験がつながっていくような、答え合わせのようなものでした。その上新たに疑問が生まれたり、分からないことが増えたり。

いつまででも見ていられる丸太の製材。山で育っていた時間、これから製品として家の空間に使われる時間、、、つい思いを馳せてしまう。

いつまででも見ていられる丸太の製材。山で育っていた時間、これから製品として家の空間に使われる時間、、、つい思いを馳せてしまう。

さらに、お客様からいただく施工写真を拝見するたび、新鮮な感動がありました。工場で製品として見るのと、お客様に活かしていただいた空間を見るのとでは、印象が全く違うからです。
山で育てられてきた木が製品となり、素敵な空間の一部として活かされていることに喜びを感じていました。

熊野での暮らしについて。

私が初めて熊野を訪れたのは、学生の時でした。
トンネルを抜けると、ぱーっと広がる七里御浜の景色に感動したことを、今でも覚えています。
熊野に住んでからも、やはりこの景色がとにかく好きでした。

七里御浜の朝焼け。海も空も広い沿岸部。朝昼晩、いつ来ても癒される風景でした。

七里御浜の朝焼け。海も空も広い沿岸部。朝昼晩、いつ来ても癒される風景でした。

鬼ヶ城も地元の人イチオシスポット。

鬼ヶ城も地元の人イチオシスポット。

一人暮らしのお家を探すなら、一般的にはアパートを探すものだと思います。しかし熊野はアパートが少なく、一軒家のお家を探していただき、住んでいました。

水道が井戸水で、家庭菜園もできる陽あたりと風通しの良いおうち。
木が好きな大家さんがこだわって建てたお家だったので、家に帰ると杉の一枚板のついたてが玄関で出迎えてくれて、朝起きた時の一日の始まりと、夜寝る時の一日の終わりは、立派な杉の天井板が目に入ってくる。
そんな毎日を過ごしていました。アウトドア派な私は、以前は家に一日いるのは耐えられないタイプでしたが、この家の空間は本当に心地よく、何日間引きこもろうが、まったく苦にならないことが衝撃でした。住空間でこんなに暮らしが変わるものなのか、、、と木に関わる仕事をしていたのにも関わらず、初めてここで気づいたのでした。。。

家の裏山からの景色。段々畑をきちんと守っているからこそ、井戸水が飲める。

家の裏山からの景色。段々畑をきちんと守っているからこそ、井戸水が飲める。すごく豊かな環境だと思いました

熊野に住んで、ここにしかない魅力だなと感じたのは、昔から変わらない景色と、自然信仰や日本神話が今でも息づいているところです。なんと、日本書紀に熊野の有馬の地名が出てくるのです。。。!

1300年もの間、ほとんど変わらない景色が、熊野にはあります。

1300年もの間、ほとんど変わらない景色が、熊野にはあります。

花窟神社に初めて訪れた時、衝撃を受けました。神社といえば、お社があって、神様を祀っているというのが私の中の常識だったのですが、ここの神社は岩が御神体。日本の自然信仰を初めて肌で感じた瞬間でした。

花窟神社の御祭り。 毎年2回、種まきの時期である2月2日と、刈り入れの時期である10月2日にお祭りをする、ということも、日本書記に記されています。

花窟神社の御祭り。
毎年2回、種まきの時期である2月2日と、刈り入れの時期である10月2日にお祭りをする、ということも、日本書記に記されています。

この神社以外でも、熊野にはここに神様がきっといるんだろうな、と感じる場所がたくさん残されています。

東京から一番遠く、僻地とも呼ばれる熊野。でもまったく閉鎖的ではなく、ヨソから来ても、すぐに馴染めてしまう場所。
もちろん、それはここに住む方々の懐の深さ、あたたかさゆえだと思います。
熊野を離れる私に対しても、いつでも戻っておいで、遊びにおいで、とあたたかく声をかけてくださること、本当に感謝しています。

拙い新入社員レポートでしたが、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
読んでくださった方が、製材の世界って面白いな、熊野に行ってみたい、住んでみたい、と少しでも思ってくださったら嬉しいです。

最後になりましたが、野地木材、熊野の皆さんはもちろん、たくさんの方にお世話になってきました。
本当にありがとうございました。これまで経験させていただいたことを大切に、次のステップに進んでいきたいと思います。

私の新入りレポートはこれで完結となりますが、青木による新入りレポ第2弾はまだまだ続きますし、他のスタッフによるブログもどんどん更新していきます。
またyoutubeもちょっとずつ更新していますので、ぜひこれからもチェックして頂けたらと思います^^

それでは、ありがとうございました!