新入りレポ第2回です。
今日は、品質管理部門の先輩が取り組んでいる「割れ」の実験から学んだことをお伝えします。
突然ですが、1本の丸太から、製品はどれくらいの割合で作れるかご存知でしょうか?
私は半分くらいかな、と想像していました。
しかし、実は丸太の4割以下しか製品になっていないのです!!!
丸太から製材して、乾燥機に入れて、加工して、長さをそろえて、仕上げのサンダーをかけて、、、
というような多くの過程で何度も選別を繰り返していった結果の、この数字。

工場ではハネ材の基準を明確にして、現場の選別レベルの向上に取り組んでいます。
品質を追求するためには、どうしてもハネ材が出てしまうのです。。。
とはいえ、あまりにももったいない。
製品の品質は上げながら、無駄なハネも減らしていくために、工場でどう改善していくか。
三重大学様に協力して頂き、共同研究に取り組んでいます。
ハネ材になる基準はいろいろあるのですが、一番多い原因は「割れ」だそうです。
なぜ割れてしまうのか。
一番大きな原因にも関わらず、なぜなのかが明確に分かりませんでした。
買った丸太の品質が悪くて、すでに割れていたのではないか?
製材のときに割れたのでは?
乾燥機にかけたときでは?
加工した時に割れたのでは?
・・・・などなど、丸太を挽いてから製品になるまで、あまりにも工程が多いので、考えられる原因はたくさんありました。
さらに、原材料である丸太は、ひとつとして同じものがないことも、原因究明の難しさでもあるのです。
そこで、製材した材料に1枚1枚番号を振り、工程を進むにつれて割れがどうなっていくのか研究することにしました。
11月に製材した後、12月に耳たちした後、3月に乾燥機に入れて養生した後、、、、
そして5月。加工して割れがどうなったのか、今回は最後の調査でした。
気になる結果は!
とても面白い結果が出て、割れの原因究明に一歩近づくことができました。
しかし、共同研究なので、残念ながらこのブログ上ではお伝えすることができません。。。
今後の研究報告に、ぜひご期待ください!
今回先輩と実験に取り組んでみて。
木は昔から使われている身近な材料なのに、分かっていないことだらけなのだということが驚きでした。
分からない未知の世界がある木の面白さ。
分からないからこそ、工場でもっといろんな改善ができること。
さらに、今までとは全く違う製品をつくることができる可能性もあるということを、学んだのでした。
第3回新入りレポは、6月12日(金)の予定です!